口腔内スキャナiTero
口腔内スキャナ技術の進歩とiTero
この数年で歯科業界の口腔内スキャナ技術が飛躍的に進歩し、物理的なシリコン印象に代わって歯列や歯茎の型を取ることができるようになりました。
iTeroスキャナは、口腔内スキャナの中でも特に正確で、インビザラインのための精密なデータを取ることができます。
iTeroスキャナが最も優れているのは、精度の良さです。市場で唯一のデジタル口腔内スキャナとして並列共焦点画像を活用するために、iTeroスキャナはレーザー光線を使用し、患者様の歯、歯茎、および噛み合わせの輪郭の形を記録します。iTeroは、歯科業界で一般的に用いられる歯をコーティングする粉末を使用することなく、完璧な焦点で10万ポイントのレーザー光を記録します。このパウダーフリー・スキャン技術は、スキャン・ワンドと歯との間の直接的な接触を可能にし、使用の簡便さと、3Dデジタル印象の精度を向上させます。
インビザラインとiTero
◆歯型データの取り直しは、10分の1
インビザライン・マウスピースを作成するために歯型データを取る際、データの不備等でどうしても、歯型の取り直しが必要になる場合があります。
シリコン印象では検査全体の4%程度で取り直しが発生するのに対し、口腔内スキャンiTeroでは、検査全体のわずか0.4%の取り直ししか発生していなかったことが、117万例を超えるインビザライン症例の分析に基づくデータで示されています。
iTeroは患者様を再度歯科医院にお呼びして歯型のデータを再取得する必要性を最小限に抑えることができます。
左はシリコン印象、右はiTeroによるデジタル印象の画像です。iTeroのデータは歯の細かい部分まで再現することができ、精密でより正確なデータであることが一目瞭然です。
◆インビザライン・マウスピースのフィット感の不具合が1/7に減少
2011年に行われた研究で、240万のインビザライン症例を分析した結果、インビザライン・マウスピースにおいて、フィット感の不具合が生じたケースは、シリコン印象に対して、口腔内スキャンiTeroの光学印象では7分の1でした。
iTeroの精密なデータは、フィット感に優れるインビザライン・マウスピースを作成する際に、非常に重要であることがわかります。
iTeroの精密なデータは、フィット感に優れるインビザライン・マウスピースを作成する際に、非常に重要であることがわかります。
◆クリンチェック治療計画までのスピード化
シリコン印象は、梱包して米国のアライン社に航空便で郵送するため、印象データを取得してから、クリンチェック治療計画を作成するまでには、通常2週間ほどかかります。日本で行う治療には、どうしても郵送のための時間的なロスが発生してしまいます。また、天候や航空事情による遅れが出ることもありました。
口腔内スキャンiTeroを使用した場合、検査データはインターネットを通じて、瞬間的に米国のアライン社に送られるため、クリンチェック治療計画は、一般的にシリコン印象の場合よりも半分の時間で治療計画を作成することが出来ます。(320万のインビザライン症例分析に基づく)
◆患者様の苦痛を軽減
インビザラインのための精密検査では、歯列や歯茎の型を取るシリコン印象を用いていました。シリコン印象では、臭いや味のある歯科材料を使って歯型を取るために、吐き気を感じられる患者様が多くいらっしゃいました。iTeroスキャナでは、歯や歯茎にレーザー光線をあてるだけで、臭いや味のある歯科材料を使うことはないため、患者様の吐き気が抑えられます。検査途中に、休憩したり、口をゆすいだりすることもできます。